***オリビア・サイトから飛んで来られた方へおことわり***
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悪しからず御了承下さい。

アクセス・ログを見ていると、MSNサーチから「神秘的な曲」で検索をかけて定期的に飛んでこられる方がいる。
オリビア・コーナーの「個人的にお気に入りな21曲」の"Love Song"の感想に私がこの語句を使っているためだと思われる。

で、更新されない"Love Song"の寸評だけでは申し訳ないので、私の知っている「神秘的な曲」を集めてみることにした。
始めにお断りしておかなければならないのは、言葉というものは非常に不完全なものである、ということだ。
私は「神秘的な曲」と聞いてある特定の雰囲気の曲を思い浮かべるが、他の人にとっては「それのどこが神秘的なの?」ということになるだろうし、3番目の人にはまた別の意見があることだろう。
従ってここにあげるのはあくまで私個人が「神秘的な曲」と感じるものであって、他の人たちにとっては必ずしもそう感じられないかもしれない、ということを最初にお断りしておく。。

曲名:"Seven On Seven" アーティスト:Andy Summers & Robert Fripp 収録アルバム:"I Advance Masked"

Andy Summers(元The Police)の"Hammond Song"(The Roches)という曲のギター・ソロに対する感動がきっかけになって生まれたデュエット・アルバム。
当時 The Police の絶頂期にあった Andy Summers が古い友人である変わり者ギタリストの Robert Fripp と二人で作り上げたアルバムだが、「神秘的」な曲が多数収録されている。
特にこの"Seven On Seven"はその代表格だと思う。
アルバムは、エレクトリック・ギターのコーラス系クリーン・トーンの美しさがうまく録音されている。

曲名:"Mary" アーティスト:Robert Fripp 収録アルバム:"Exposure"

1979年に発表された KING CRIMSON のギタリスト Robert Fripp の1st ソロ・アルバムに収録されていた(アナログ時代はA面最後に収録されていた)"Mary"は Fripp のギターとフリッパトロニクスの伴奏が美しい、神秘的なナンバーだ。
ちなみにボーカルは上で紹介した The Roches の Terre Roche が担当している。

曲名:"Carpet Crawlers" アーティスト:GENESIS 収録アルバム:"The Lamb Lies Down On Broadway"

1974年に発表された GENESIS の最高傑作の呼び声高いアルバム"The Lamb Lies Down On Broadway"に収録されていた"Carpet Crawlers"も神秘的なナンバーだ。
鍵は「いかにも」って感じのキーボードと、徐々に盛り上がって行く曲調であろう。
ライブでもうまく再現していたのが印象に残っている。
ただクリムゾンと比べると、
録音も曲もより洗練されていて「やや一般向きかな?」という感じはあるが。

曲名:"Child" アーティスト:Peter Hammill 収録アルバム:"Fool's Mate"

1971年の Peter Hammill の1stアルバムに収録されていた曲で、Robert Fripp がこもったクリーン・トーンでエレクトリック・ギターを弾き、Hammill がアコースティック・ギターのコード・ストロークを弾いている。
アルバム全編に渡ってイギリスっぽさが全開で、何とも言えない影が見え隠れしている。
70年代初期の独特の空気がこの曲に封じ込められている、と感じるのは私だけ?(極めて英国特有の空気だが・・・)

曲名:"I Talk To The Wind" アーティスト:KING CRIMSON 収録アルバム:"In The Court Of The Crimson King"

言わずと知れた KING CRIMSON の1stアルバム。
2曲目の"I Talk To The Wind"は管楽器が絶妙で、演奏内容もちょっと神がかっていると思う。
4曲目の"Moonchild"も神秘的と言えるかも知れない。
このアルバムは、ストリングス・メロトロンの響きというものが本当に神秘的だ、ということを実感させるアルバムだと思う。

曲名:"The Mincer" アーティスト:KING CRIMSON 収録アルバム:"Starless And Bible Black"

同じく KING CRIMSON の1974年のアルバム。
この"The Mincer"はチューリッヒでのライブ録音にスタジオで若干のダビングを施したものであるが、無気味なメロトロン、執拗に同じフレーズを繰り返すベース、ファズをかませたエレピ、最後の意味不明のボーカル、抑制の効いたドラムスと、どれをとっても迫力満点である。
この曲も「神秘的」と呼ぶには意見が分かれるかも知れない。

曲名:"The New World" アーティスト:Robert Fripp 収録アルバム:"LIVE !"

基本的には Robert Fripp が指揮した The League Of Crafty Guitarists のライブ・アルバムであるが、この"The New World"はフリッパトロニクスの伴奏の上にギター・ソロをかぶせた完全な Fripp の独演となっている。
つまり Fripp & Eno で見せた形態を踏襲しているのだが、完全に自身が演奏することによってより不可思議な Fripp 独自の音になっている、と思う。

曲名:"Circulation" アーティスト:Robert Fripp & The League Of Crafty Guitarists 収録アルバム:"Show Of Hands"

The League Of Crafty Guitarists の曲には神秘的なものが数多くあるが、この"Circulation"はその最たるものだろう。
とても不可思議で、それでいて美しい曲である。

曲名:"Circulation I", "Circulation II" アーティスト:Robert Fripp & The League Of Crafty Guitarists 収録アルバム:"Intergalactic Boogie Express - Live in Europe 1991"

上記で取り上げたものと同曲のアレンジ違いがライブ収録されており、あらためてこの曲の美しさ、神秘性を再認識できる。
ちなみにこのアルバムではバッハの曲を3曲も取り上げていて興味深い。
やはりバッハはよいです。

曲名:"Julie With..." アーティスト:Brian Eno 収録アルバム:"Before And After Science"

Eno のアルバムはどれも不思議な雰囲気でいっぱいだが、まだロックをやっていてボーカルもやっていた頃のこのアルバムも例外ではない。
この"Julie With..."では明らかにロックとは違う独自の音を確立している。
初期のアルバムにあったくだけたPOPな感じが消え失せて、より内省的なシリアスな音へと変貌している。
ドラムレスなのも印象的だ。

曲名:"From The Same Hill" アーティスト:Brian Eno 収録アルバム:"Music For Films"

上の"Before And After Science"と同時期のアルバムなので多少雰囲気に似たところがあるが、こちらは完全にインストゥルメンタルで、後のアンビエント・シリーズにも通じるものがある。
どれも数分程度の短い作品ばかりだが、遠い記憶を呼び覚まさせられるような不思議なメロディー・音色で満ちあふれている。
取り上げた"From The Same Hill"は特に神秘的な感じがする一品だが、他の曲にも神秘的なものが多いアルバムである。

曲名:"2/2" アーティスト:Brian Eno 収録アルバム:"Music For Airport"

アンビエント・シリーズ第一弾。
彼が神格化されるきっかけとなったアルバムである。
ここでは完全にロックを離れて、独自の環境音楽であるAMBIENTを確立している。
取り上げた"2/2"は「アー」というボーカルが何重かに重ねられ、エフェクトがかかっているだけで、一定のパターンを延々繰り返しているのだが、うまく処理しているので何か神々しく聴こえてしまう。
このアルバムは歴史的に見て大変衝撃的な1枚であると言ってよいだろう。

曲名:"First Light", "Arc Of Doves" アーティスト:Brian Eno 収録アルバム:"The Plateaux of Mirror"

アンビエント・シリーズ第二弾。
このアルバムは比較的短い曲が多いので前のアルバムより聴きやすい。
収録曲も佳曲が多いように思う。
とりあえず"First Light"と"Arc Of Doves"をあげたが、他にも神秘的な曲がたくさんある。

曲名:"An Ending (Ascent)", "Deep Blue Day" アーティスト:Brian Eno 収録アルバム:"Apollo"

同名映画のサウンド・トラックである。
完全にインストゥルメンタルなので一聴してアンビエントか?と思うがよく聴くと全然違う。
映画の内容が内容なだけに神秘的な曲も多いが、私は上記2曲を選んだ。
"Deep Blue Day"はビリー・ヴォーン楽団を想起させる。

曲名:"Armenian Melody", "Tibetan Masked Dance" アーティスト:Alain Kremski 収録アルバム:"Songs And Rhythms From Asia"

今まで取り上げてきたのはロックおよびその周辺のミュージシャンだが、この Alain Kremski はジャンル分けするとどこに属するのだろうか?
多分クラシックかな?
無論ここで重要なのは演奏者の Kremski ではなく作曲者の G. I. Gurdjieff である。(→G. I. Gurdjieff について
作曲者が近代の最大の神秘なのだから、ここで取り上げない訳にはいかない。
"Armenian Melody"はとても美しい小品で、"Tibetan Masked Dance"は途中の拍子とメロディーがおかしくなる箇所が何とも言えずよい。

曲名:"Sharse-Vahrse", "Dervish Melody" アーティスト:Alain Kremski 収録アルバム:"Ritual Of A Sufi Order"

上には書かなかったが、Alain Kremski はピアニストであり上の作品も本アルバムもピアノの独奏である。
ここで取り上げた"Sharse-Vahrse"と"Dervish Melody"は典型的な中近東的メロディーであり、強烈に「異文化」を感じさせる。
日頃西洋的な和音展開中心の音楽に慣れ親しんでいると、こういう音楽にはとても神秘的な感じを受ける。
Gurdjieff/deHartmann音楽は、基本的に単調な暗めの音楽が多いのだが、時おり急に拍子が変わったり、和声の法則を無視したようなメロディーが登場したりして興味深い。

曲名:全曲 アーティスト:G. I. Gurdjieff 収録アルバム:"Improvisations"

G. I. Gurdjieff は音楽家でも演奏家でもなかったのだが、皆で集まってする食事の後にハーモニウム(アコーディオンをそのまま据え置き型にしたような小型のオルガン)をしばしば演奏した。
この "Improvisations" には主として Gurdjieff の晩年に録音されたハーモニウムの演奏がおさめられている。
彼の演奏した曲はどれも即興で、マイナー・キーの物悲しい調子の音楽であり、ミス・トーンが多いこともあってかあまり評価されていないようだ。
しかし冒頭のトレモロの効いた単音フレーズや和音の強調されるパート等単調な表面の裏側に秘められた「何か」のせいか、妙に印象に残ってしまう演奏である。→詳細ページへ

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