HYNBM UK Front HYNBM UK Back
UK LP Side1 UK LP Side2
EMI / EMC 3069 (UK Original)
 
HYNBM US Front HYNBM US Back
US LP Side1 US LP Side2
MCA / MCA-2133 (US)
 
HYNBM JP Front HYNBM JP Back
JP LP Side1
JP LP Side2
TOSHIBA EMI / EMS-80177 (JAPAN)
 

■英国盤・米国盤・日本盤の違い
表ジャケットの違いは以下のとおりです。
・UK 盤 全体に緑がかった色合いで、左上のアーティスト名とアルバムタイトルのロゴ以外には文字の記述なし
・US 盤 やや赤みがかっているが色合いは一番正常、左下に白色で小さく MCA-2133 と入っている
・日本盤 黄色味がかっており、左下に薄い水色の EMI ロゴマーク、右上にオレンジ色で STEREO EMS-80177 の記述あり
裏ジャケットの違いは以下のとおりです。
・UK盤とUS盤は色合いが似ており、US盤はやや暗め、UK盤は明るい
・日本盤は黄色味がかっており、色がおかしい
・UK盤は右上に EMC 3069 STEREO OC 062 05802 の記述あり
・ US盤は右上に MCA-2133 の記述あり
・ UK盤と日本盤は曲名と作者のみのクレジットだが、US盤はそれらに加えて出版社名と収録時間、BMI か ASCAP かの記述がある
・ UK盤には IHLY だけが Alan Hawkshaw のアレンジであることが記されているが、日本盤にはない
・ UK盤は中央下部に黒色の EMI ロゴマークと EMI Records Ltd. の文字がある
といったところです。このアルバムはよく売れプレス枚数も多いため、レーベルも含めて上記以外のものもあると思います。

日本盤LPについて

 

CD JP TOCP-3455 Front CD JP TOCP-3455 Back
TOSHIBA EMI / TOCP-3455 (1998 JAPAN CD)
 
Griffin US CD Front Griffin US CD Back
Griffin / GCD-373-2 (1995 US CD)
 
Festival AUS CD Front Festival AUS CD Back
Warner Music Australia / D35465 (2005? Australia CD)
 
2010 Japan Paper Sleeve CD Front 2010 Japan Paper Sleeve CD Back
EMI Music Jpan / TOCP-95058 (2010 Japan Paper Sleeve CD)
 
WPCR-80193 Jpan CD Front WPCR-80193 Jpan CD Back
Warner Music Japan / WPCR-80193 (2015 Japan CD)
 

日本では人気のアルバムで1989年以来何度もCD化されていますが、オリジナル・マスター所持国だったイギリスでは何故か一度もCD化されていないようです。日本のCDは2010年のリマスターまでは1989年の音源が使いまわされてきたようで、アナログ・マスターをそのままトランスファーしたような音ですが、2010年のリマスターではかなり音圧が上げられ好評を博しました。ただ同時にリマスタリングされた他のアルバムと比較するとやや抑え気味の音圧の印象で、もしかしたらこのアルバムのみEMIがリマスターしたのかも知れません。アメリカでは1987年と1995年の2回CD発売されていますが、自然な音圧でよいです。日本の初期のCDと比べるとほんの少しだけきらびやかで元気な音になっています。オーストラリアのCDは表ジャケットに Digitally Remastered の文字が入っていますのですぐに分かりますが、元々1998年に Festival Records がリマスターしたものを Warner が再発したのです。2010年の日本リマスターが出るまではこのオーストラリア・リマスターCDが一番音がよいと言われていました。(私は個人的にそうは思いませんが・・・)この "Have You Never Been Mellow" に関しては2010年の日本リマスターCDよりオーストラリア・リマスターCDの方が音圧が高い印象です。"And In The Morning" の冒頭なんかヒスノイズの嵐で笑ってしまいます。CDでおすすめはと聞かれたら US 盤ですが、日本のノン・リマスターCDも悪くありません。ひたすら音圧を求めるならオーストラリアのCDか2010年以降の日本リマスターCDしかありません。なおオーストラリアのリマスターCDに収録の "It's So Easy" は冒頭のドラムスが本来「トントン」と始まるところを編集ミスで「トン」で始まっています。"If We Try" でもそうでしたが、ドラムスで始まるイントロは編集ミスを招きやすい傾向にあるようです。

 

 

 

Side 1
Side 2
Have You Never Been Mellow / そよ風の誘惑
It's So Easy / イッツ・ソー・イージー
Loving Arms / 貴方の腕の中で
The Air That I Breathe / 安らぎの世界へ
Lifestream / 生命の河
Follow Me / フォロー・ミー
Goodbye Again / グッドバイ・アゲイン
And In The Morning / 朝もやに包まれて
Water Under The Bridge / 哀しみの架け橋
Please Mr. Please / プリーズ・MR. プリーズ
I Never Did Sing You A Love Song / ラヴ・ソングは歌わない I Honestly Love You* / 愛の告白

 

Arranged by John Fiddy except* by Alan Hawkshaw
Recorded at EMI Studios,Abbey Road, London
Engineers : Tony Clark
Second Engineer : Alan Rouse
Photos : Charles Bush
Produced by John Farrar
EMI RECORDS LIMITED

 

■コメント
1975年2月に発表された彼女の5枚目のアルバムです。
この作品から雰囲気が大きく変わります。ターゲットをイギリス・ヨーロッパからアメリカにシフトした音作りに変え、実際に活動拠点をイギリスからアメリカに移したのです。これは前年のアメリカでの大成功(シングル"Let Me Be There"、"If You Love Me"、"I Honestly Love You" の大ヒットやグラミー賞C&W部門での受賞等)やユーロビジョン・ソング・コンテストで優勝を逃したことなどで、イギリスを拠点に活動するよりもアメリカに移った方がより成功すると判断したからだろうと思われます。実際にその判断は功を奏し、その後の成功は皆さん御存知のとおりです。

この "Have You Never Been Mellow" の時期というのは、彼女の成功が最初のピークを迎えた時期です。
このアルバムでは John Farrar の作品が初めて大きなヒットとなり、彼はこの成功によって大きな自信を付けたことでしょう。 レーベルが大手のEMIに移ったことで販売戦略も大きく変更されました。このアルバムから世界中で同じアルバムがリリースされるようになったのです。日英両国では1975年の4月にリリースされたのですが、その直前の3月頭に "I Honestly Love You" がグラミー賞を受賞したため EMI は急遽この新作アルバムに追加収録したものと思われます。従って前作 "Long Live Love" に収録済みにもかかわらず日英の "Have You Never Been Mellow" には "I Honestly Love You" が収録されました。アメリカでは一足早く2月にリリースされましたので追加収録は不可能でした。
このアルバムは発表当時(その後長い間も)英国 EMI が原盤権を所有していました。つまりオリジナル・マスター・テープを EMI が持っていました。意外なことですが、EMI が所有していたオリビアのオリジナル・マスターはこのアルバムのみです。というのもせっかく契約できた期待の新人はすぐにアメリカに渡ってしまったからで、原盤権はオリビアの渡米後 MCA に取られてしまいました。とは言え EMI との関係が切れてしまった訳ではなく、その後のアルバムは英国と日本においてオリビア本人を経由して EMI が販売しました。従ってアナログ盤の音質は UK > US or JP となるはずなのですが、手持ちの盤を比較してみたところ UK 盤と US 盤は甲乙付け難く、日本盤が僅かに劣るという印象でした。これは US 盤のリリースが他の二つより2ヶ月も早かったことや一番売れるアメリカ市場を重視せざるをえなかったこと等が原因だと推測されます。甲乙付け難いと言っても英米両国の盤の音質が似ている訳ではなく、UK盤は聴き慣れた日本盤をほんの少しクリアにした感じ、繊細でナチュラルな音ですが、US盤はやや音圧がアップしていて力強い音になっています。

■原盤権
1975.2〜2012.9 EMI に帰属
2012.9〜2013.2 Universal Music に帰属
2013.2〜Warner Music Group に帰属

I Honestly Love You のみ
1974.8〜2005.10 Festival Records (International) に帰属
2005.10〜 Warner Music Australia に帰属

このアルバムは前述のとおり長年にわたって英国 EMI が原盤権を所有していて、売れたアルバムの中で一つだけ浮いた状態だったのですが、2012年9月に EMI がユニバーサル・ミュージックに買収されようやく一つのレコード会社にまとまったと思いきや、2013年2月にユニバーサルは EMI の一部をワーナー・ミュージックに売却してしまい、またもや Have You Never Been Mellow は宙に浮いた状態に戻ってしまったのでした。
フェスティヴァル・レコーズの音源はワーナー・グループが所有しているはずなのですが、2015年に日本で再発された CD によると何故か今でもフェスティヴァルの所有になっています。単なるミスなのかそれとも何か理由があるのか?謎です。

■シングル・カット
1975年1月 "Have You Never Been Mellow/Water Under The Bridge" →全米チャートで1975年1月に1位
1975年5月 "Follow Me/Summertime Blues" →チャートインせず
1975年6月 "Please Mr. Please/And In The Morning" →全米チャートで1975年5月に3位

 

 

 

 

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