■実際の大まかな仕組み

 

■概要を理解しよう
音楽 CD には簡単なプロテクトがかけられていて、パソコンから直接マウスドラッグだけではコピーできないようになっています。
従って音楽 CD からデジタルデータを抜き出す(リップとかリッピングと言います)には専用のソフトを使う必要があります。
前に CD の音声の規格は 16ビット/44.1kHz だと説明しました。
音楽 CD から抜き出したデータは Windows の場合 16ビット/44.1kHz の WAVE ファイルとなります。
Windows はたくさんの音声の形式に対応していますが、標準の形式は WAVE (ウェーブ)形式です。
WAVE 形式は無圧縮の形式であり、ビット数やサンプルレートは様々です。
例えば 24ビット/48kHz の WAVE ファイルもあれば 16ビット/96kHz の WAVE ファイルもあります。
要は音楽 CD から抜き出したデータは 16ビット/44.1kHz であり、再び CD-R に音楽 CD 形式で焼けるということです。

音楽 CD を作成するには 16bit/44.1kHz の WAVE ファイルが必要な訳ですが、市販の音楽 CD から抜き出したもの以外でももちろん OK です。
例えば自分の演奏や他人の演奏、LP やカセットテープから録音したファイル等 16bit/44.1kHz であれば何でも OK です。
アナログ音源の CD 化についてはこちらのページ→を参照して下さい。

CD-R を音楽 CD 形式で焼くには「無圧縮 16ビット/44.1kHz の WAVE ファイル」が必要です。(MP3 形式から直接焼けるソフトもありますが、実際にはソフトが自動で MP3 → WAVE に変換しています)
従って先程抜き出したデータを使って CD-R に焼くことができる訳です。
空の新品ブランクディスクをドライブに入れて書き込みソフトを起動させて CD-R に焼きます。

 

 

■WMP を使って音楽 CD からデータを吸い出す

 

■自動で吸い出し
設定にもよりますが、XP では音楽 CD をドライブに入れると下図のようなダイアログが出現します。

音楽 CD からデータを抜き出したいのですから、〔CD から音楽を取り込む〕を選択して OK ボタンをクリックします。
すると Windows Media Player が自動的に起動し、以下のような画面が現れます。

上図のように〔取り込んだ音楽にコピー防止を追加しない〕とその下の〔CD から取り込む音楽が〜中略〜理解している〕にチェックを入れ、OK をクリックします。
すると自動的に取り込みが始まります。(下図)

 

■手動で吸い出し
音楽 CD をドライブに入れた後、仮に最初のダイアログが出てこなくても手動でデータ抜き出しが行えます。
Windows Media Player を起動して上の〔取り込み〕タブをクリックし、右下の〔取り込みの開始〕ボタンをクリックすれば取り込みが始まります。

 

■吸い出しの設定
ここで疑問を持たなければいけません。
「取り込むのはいいんだけど、一体どこに保存してるの?」
まともなソフトは保存する前に保存場所を聞いてきます。
保存場所の確認をさせずに勝手に作業を進めるのは WMP の悪いところです。
また曲名やアルバム名やジャケット写真が表示されますが、これは WMP が自動でインターネットに接続して情報を取得しているためです。
これらの設定をするには〔ツール〕メニューから〔オプション〕を選びます。

 

↓曲名等の情報を自動でインターネットから取得するには以下のように設定します。

 

↓音楽 CD 用の取り込みには[音楽の取り込み]タブの[取り込みの設定]の形式で〔WAV(無損失)〕を選択します。
またその上の[取り込んだ音楽を保存する場所]に取り込まれるファイルの場所がパスで示されています。
XP の場合は My Documents フォルダの中の My Music フォルダが標準で設定されていますが変更も可能です。

 

■吸い出したファイルを聴く
さて取り込みが無事終わった後パソコンのハードディスクには WAVE 形式で CD の音が取り込まれています。
これを聴くことはできないのでしょうか?
もちろんできます。
今取り込んだ音を聴くには[ライブラリ]タブをクリックし、左端に現れた[最近追加]の項目をクリックします。
あとは表示された曲名をダブルクリックするか、選択してウィンドウの一番下にある再生ボタン(三角印)をクリックするだけです。

上記のとおり音楽 CD からデータを抜き出すのはあっけないほど簡単です。
ここで取り込まれたファイルは無圧縮の 16bit/44.1kHz で CD と全く同じ品質のものです。
もしハードディスクの容量に余裕があるなら、このファイルをアルバムごとにフォルダ管理すればいちいち CD を換えなくてもマウスの操作だけで同じ音質の音楽を楽しめるということです。

 


■実際にWindows Media Player 11で焼いてみる

 

■WMP をインストールする
マイクロソフトはサイトの構成をコロコロ変えるのでアドレスは貼りませんが、Google で Windows Media ホームで検索すればすぐ引っ掛かります。
Microsoft Update でも引っ掛かります。
どちらかの方法でインストールします。

 

■CD 書き込みできるモードに変更する
まず Windows Media Player を起動します。


↑起動したところです。シンプルで渋いデザインになっており、ウィンドウの周囲にカーソルを動かしてもメニューが出てきません

 

書き込み]タブをクリックします。↓

 

書き込みできるウィンドウに変わりました↓

書き込み]のウィンドウは大きく3つの部分から成っています。
左端は主に取り込んである曲やアルバムを表示させるためのメニューです。
中央は選んだ曲が表示される部分で、ここに表示された曲はそのまま再生できます。
右端は CD-R に書き込む曲のリストです。
分かりづらいのですが、CD に書き込むためには右端の[書き込みリスト]に曲を登録する必要があります

 

■書き込み速度を設定する
さてウィンドウをよく見てみると以前あったメニューがどこにもありません。
設定をするにはどうしたらよいのでしょうか?
実はメニューを呼び出すには、下記にようにウィンドウのフレーム部分を右クリックすればよいです。
ツール(T)]→[オプション(O)]で設定のウィンドウが出てきます。

 

CD 書き込みの場合もっと簡単に設定画面を呼び出せます。
書き込み]タブをクリックすればよいのです。

 

オプションウィンドウで[書き込み]タブをクリックして書き込み速度を設定します。
バージョン11では○○倍速という指定ができなくなってしまいました。
音楽 CD の書き込みの場合、書き込み速度はあまり速くしない方がよいです
曲ごとのレベルのばらつきが大きい場合は次の[ボリューム調整を適用する]にチェックを入れます。(通常はチェック不要)

 

■書き込む曲を WMP に登録する(WMP で吸い出しした曲の場合)
まずは中央の再生リストに曲が表示されていることを確認します。
もし表示されていない場合は左端の[ライブラリ]の任意の項目をクリックして表示させます。

 

CD に書き込みするためにはウィンドウ右側の書き込みリストに曲を登録する必要があります。
再生リストの曲を選択してドラッグ&ドロップします。

書き込みリストに曲が登録されました↓

 

■書き込む曲を WMP に登録する(WMP 以外のソフトで吸い出しした曲の場合)
あらかじめ 700MB 以内にまとめておいたフォルダからドラッグ&ドロップで登録します。
ウィンドウの中央部が再生リストになっており、そこにドラッグ&ドロップします。
(ハードディスクの空き容量に余裕がある場合は、WMP の設定フォルダに別ソフトで取り込んだフォルダごとコピーすれば左の[ライブラリ]から選ぶことが出来ます)


再生リストに曲が登録されました↓
曲名をダブルクリックするかウィンドウ下部の再生ボタンをシングルクリックすれば曲が再生されます

 

CD に書き込みするためにはウィンドウ右側の書き込みリストに曲を登録する必要があります。
再生リストの曲を選択してドラッグ&ドロップします。

 

書き込みリストに曲が登録されました↓

 

さて、ここで「いちいち再生リストに登録しなくても直接書き込みリストにドラッグ&ドロップすればいいんでは?」
と思われる方もいることでしょう。
試しにやってみましょう。

おや?登録された曲名の左側に×印がついてますよ・・・

 

カーソルを当てると嫌なメッセージが出てきます。指示通りにアイコンをクリックしてみましょう。

 

×印をクリックするとエラー・メッセージが現れます。
要は曲の時間が分からない、と言っているので指示通り再生してみます。
再生は書き込みリストの曲名をダブルクリックすれば OK です。

 

全曲を再生してみましたが、エラー・メッセージが消えません。

 

どうせメッセージを無視しても書き込みには影響ないだろう、と思って曲順の調整をすると・・・


 

■書き込みドライブと書き込み形式を指定する
WMP にどのドライブで書き込むのか、どういう形式で書き込むのかを教えてあげます。
まずは書き込みドライブを指定します。ウィンドウ右上の[次のドライブ]をクリックして切り替えます。
光学ドライブを1台しかつないでいない場合はドライブレターが正しいことを確認して下さい。


Wmp11 は音楽 CD とデータ CD のどちらも書き込めますので、どちらの形式で書き込むのかを指定する必要があります。
指定はウィンドウ中央上部の[書き込み]タブをクリックすると出てくるメニューで行います。

 

 

■CD に書き込む
CD に書き込むためには、書き込むドライブに空のディスクを入れます。


 

空のディスクを入れると、書き込みリストの合計時間に対してどれだけ余っているかが自動的に表示されます


準備万端整いましたのでいよいよ書き込みを開始します。
書き込みはウィンドウ右下の[書き込みの開始]ボタンをクリックします。
あとは WMP が全て自動でやってくれます。

 

最初に準備が行われます。↓
恐らくハードディスク上の作業フォルダにイメージファイルを作っているのではないかと思われます。

 

準備が終わると CD への書き込みが始まります。

 


ひととおり終わった後もしばらく書き込みが続きます↓

 


無事書き込みが終了したところ(設定しておくと自動的にディスクが排出されます)

 

エラー・メッセージが出なければ書き込みに成功しているはずですが、念のため再生してみてきちんと焼けているかチェックしましょう。
とりあえず音楽 CD を焼いてみたい、という人にとってこの WMP を使う方法はお手軽で便利です。
色々細かく設定を変えたい(曲間の時間等)という人は専用のライティング・ソフトを購入しましょう。

 

 

■WMP11 による音楽CDの焼き方のまとめ

 

最後に作業の流れをまとめておきます。
パソコンのスペックは大して必要ありませんが、XP が快適に動くマシンが望ましいです。(メモリが 512MB あれば快適です)
ハードディスクの容量は大きい方がよいです。

1. CD に焼きたい曲を WAVE ファイルとして準備する  

CD の容量は 650MB から 700MB ですので全部で 600〜700MB になるように曲数を調整します。
既存の音楽 CD をコピーする場合は調整の必要はありませんが、不要な曲を削除したり新たにボーナストラックを追加したりすることも可能です。(空き容量次第)
書き込むデータは 16bit / 44.1kHz の WAVE 形式ファイルであることが必要です。

 

2. Windows Media Player を起動する  


Windows Media Player を起動します。
WMP は Microsoft が配付している無料のソフトです。


 

3. 焼きたい WAVE ファイルを指定する  

指定の仕方は前述のとおりです。
ドラッグ&ドロップで簡単に指定できます。

 

4. 書き込みソフトの設定をする  

オーディオ CD 形式で焼くことを指定します。
書き込みの速度の指定もしなければなりません。
音楽 CD の場合あまり高速で焼かない方がよいようです。
1〜8倍速ぐらいでよいでしょう。(メディアに依存)
光学ドライブを複数台つないでいる場合は、どのドライブで焼くのかという指定も行います。

 

5. ブランク・ディスクをセットして書き込みを開始する  

準備ができたらあとは焼くだけです。
書き込みを開始すればあとは WMP が全て自動でやってくれます。


6. 出来上がった CD を聴いてみる  

エラー・メッセージが出なければ書き込みに成功しているはずですが、念のため自分の耳でチェックしましょう。

 

エラー・メッセージが出なければ書き込みに成功しているはずですが、念のため自分の耳でチェックしましょう。

 

 

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