スペクトラム・アナライザーについて

 

スペクトラム・アナライザーとは電気信号を各周波数ごとに表示する装置で、単体のハードウェアは非常に高価です。価格および用途から言って、基本的に一般の個人が購入するような物ではありません。
一方、個人用途でも音声信号の周波数分布を見てみたいと思う人はいると思います。

-------スペクトラム・アナライザーの注意点-------
スペクトラム・アナライザーは、ふつうリアルタイムでその瞬間瞬間の周波数分布を表示します。
楽曲というものは、ある瞬間は12KHzぐらいまでの音しか出していなくても次の瞬間にはシンバルの音が大きく鳴って18KHzまで伸びたりします。
前半は15KHzまでしか出ていなくて、後半は22KHzまでフラットに伸びているかも知れません。

また、音源そのものの周波数によって大きく左右される(当たり前のことですが)ので、たとえ最高の録音機材で録音されたものを最高の再生機材で再生したとしても、そもそも高音域を含んでいないソースであれば結果のスペクトラムは15KHzまでしか伸びていない、ということも十分に考えられます。

もう一つ注意しなければならないのは、周波数特性というものは基準とする音の大きさによって変化する、ということです。
アプリケーションの仕様にもよりますが、一般的に大きい音量のものほどきちんと表示される傾向にあります。
例えば、オリビアのLPの各曲のスペクトラムを見ているとあまり高域まで伸びていないものが多いですが、これは高音域が出ていないということではなくレベルが低すぎて表示されていないだけです。
最初にTASCAM CD-RW700で焼く時にぎりぎりのレベルまで上げて録音すればもう少しましなスペクトルになったものと思われます。デジタル録音はレベル・オーバーが命取りなのでこのへんの舵取りが難しいのですが、結果的にややレベルが低かったということです。
従ってダイナミック・レンジの広いソースは一般的に不利ということになります。(音量の大きい部分が高音域であれば逆に有利になるのですが、そのようなソースはお目にかかったことがないです)
これに関連して、オーディオ機器のメーカー公表の周波数特性はあまりあてにはなりません。
あるメーカーはものすごく小さいレベルの音まで計測して特性があたかも広いように公表しているかもしれないからです。

 


 

スペクトラム・アナライザー用のアプリケーションとしてこのサイトでは渡辺純一さんの"Spectrum Analyzer"を使用しています。(残念ながら公開はされていません)

"Spectrum Analyzer" はPowerMac 上でのみ動作する(OS Xは恐らく未対応)アプリケーションです。
渡辺さんのご厚意により使わせていただいています (感謝!)

 


"Spectrum Analyzer"のウィンドウ
(日本版CDの"Physical"を計測してみたもの)

 

"Spectrum Analyzer"の注目すべき点は、どれたけその周波数の音が測定されたかを積算してカラー表示している点です。積算されるほど、青から黄色に変化します。
これは前述のリアルタイム・スペクトラム・アナライザーの弱点を見事に克服しています。
もう一つの注目すべき点は見やすく、分かりやすいデシベルで表示している点です。
あまり帯域の伸びていないソースでも、小さなレベルまで計測すればたいてい20KHzまで出ているものです。従って、スペクトラム・アナライザーはどこで切って(何dB以下の音を切り捨てて)画面表示するかが分かりやすさのポイントとなります。
3つ目の注目すべき点はウィンドウが小さくWEB作成向きである点です。
本当はグラフの部分だけをGIF形式でファイル出力できると言うことはないのですが、ライセンス的にも難しいでしょう。(私はCMD+capslock+SHIFT+4でいったんファイルに落としてPhotoshopで開いてGIF出力する、という面倒くさい手順を踏んでいます)

 

*******作者渡辺さんのコメント*******
一般公開の予定はありません。単に動くというだけ、Mac らしいアプリケーションとしては未完成でして、本当に個人的なツールなのです。
要望が強いようでしたら、一般公開も考えます。
*******コメント終わり*******

もし興味があれば

渡辺さんのメールアドレス
(すいません、タイプして下さい。コピーできません。)

ウェブサイトはこちらです。
http://www.st.rim.or.jp/~jwatanab/

 


スペクトラム・アナライザーに関してWINDOWSユーザーの方にはWaveSpectraという素晴らしいソフトがあります。
非常に本格的なのにフリーソフトです。しかもレジストリに一切書き込みしない、という分かっている人には大変うれしい仕様です。
動作も安定しており、文句の付けようがありません。( Mac版がないのが残念!)
ぜひ使ってみましょう!

WaveSpectraの作者efuさんのページ
http://www.ne.jp/asahi/fa/efu/

 


さらに知りたいマニアなあなたは以下のページへどうぞ (ONJと無関係なページです)

スペクトラム・アナライザー・ソフトの紹介
(フレーム対応ブラウザが必要です)

 

 

LP を CD にする方法へ
トップページへ戻る

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送