一番お手軽で私も通常はこの方法で焼いています。
オーディオ用 CD ライターとは、パソコンなしで CD を焼くことができるオーディオ機器で、基本的にデータ CD
は焼けません。
CDプレイヤーとデジタル接続してCDの複製も可能ですが、一般的な用途としてはDATのCD化や、アナログ音源のCD化、MTRとつないでマスターCDの制作等が多いでしょう。
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←私の愛用機 TASCAM CD-RW700 |
まず、手持ちのアナログ音源を再生する機材がなければ話になりません。
音質を重視するなら据え置き型のカセット・デッキやMCカートリッジ付のターンテーブル・システムが必要です。当然フォノ・イコライザー付のプリメイン・アンプも必要です。(当然単体のイコライザーでも可)
こうしたオーディオ機材は上は天井知らずでとんでもない価格のものも珍しくないので、どこまで音質にこだわるか、いくらまで出す用意があるのかによって選ぶ機材は変わってきます。
・方法
オーディオ用CDライターと再生機器とをつないで録音するだけです。
ふつうは、アンプの出力端子とCDライターの入力端子をピン・ケーブルでつなぎます。(民生用オーディオ機器の接続端子にはまず間違いなく
RCA ピンが使われています)
録音する前にアンプのセレクタおよびCDライターの入力セレクタを調整して、再生のオーディオ信号がきちんとCDライターに来ていることを確認します。あとはCDライターの説明書に従って焼くだけです。
機器固有のクセをつかんで(機器によってはレベル・メーター上で多少オーバーになっても問題ないものがある)クリッピングを起こさない程度にできるだけ大きなレベルで録音するのがコツです。
・CDライターの種類
肝心のオーディオ用CDライターですが、業務用と民生用があります。
業務用(大きな楽器店等で簡単に入手できる)だとパソコン用の安価なブランクディスクが使えるので便利です。
意外に値段的にも安いものがあります。(もちろんハイエンドなものもありますが)
私は TASCAM の CD-RW700 を使用していますが、一応業務用機器でありながら非常に安価です。
2004年夏現在後継機の CD-RW750
がサウンドハウスで税込¥37,500!
これがおすすめですが、お金に余裕のある方はもっとハイエンドなものでもよいでしょう。
・長所
とにかく操作が簡単なところです。
接続も RCA ピンケーブルをつなぐだけですし。
あと、デスクトップ・パソコンを使っている場合でパソコンとオーディオ機器の距離があって接続が困難、もしくは長いケーブルを用意しなければならない場合には有効です。(オーディオの基本はできるだけ短いケーブルを使用することです。信号の劣化やノイズの混入を防ぐためです。)
・短所
私の所有するCD-RW700の話ですが、CD-RW700は通常のオーディオ機器のように録音(記録?)途中でポーズでき、A面からB面に切り替える時等便利なのですが、後から再生すると「ブチッ」と大きなノイズが入ってしまいます。
もう一つトラックNo.の入力モードを自動にしてもうまく入らないことです。入力レベルで微調整できるようですがうまくいきません。
従って片面25分のLPを録音する時放っておくと1トラック25分の巨大なファイルが出来てしまいます。これをパソコンで1曲ごとに分割しようとすると、ファイル分だけで250MB、編集やアプリケーション自身のメモリも考慮すると500MB以上の割り当てメモリが必要になってしまいます。(私がメインマシンにたくさんメモリを積んでいるのもひとつにはそのためです。が一部には必要部分だけをメモリに読み込む方式で、それほど大容量メモリを必要としないソフトもあるようです。)
これを避けるにはヘッドホンでモニターしながら手動でトラックの入力をしなければなりません。
ちょっと面倒臭いです。
・番外編
どちらにしても最終的にパソコンで曲分割や曲間部分の除去をしなければなりません。(まあそのまま
CD プレイヤーで聴く、というのもアリですけど・・・)
そう考えると録音そのものは、パソコンへの取り込みが容易・高速であり、16bit/44.1kHz(もしくはそれ以上)対応なら
CDライター以外でも OK ということです。
最近出回っている EDIROL
の R-1 とか M-AUDIO
の MicroTrack 24/96 等の CF カードに録音するタイプのレコーダーでもお手軽でよいと思います。
長い接続ケーブルも不要です。
特に R-1 はサンプリング周波数が44.1kHz 固定なのでこの用途にぴったりですね。
MicroTrack 24/96 だと DVD オーディオにした方がよいでしょう。
そのうち出るでしょうけど、こういったポータブル録音機で 24bit/192kHz 録音対応、売価10万円以内でまともなものが発売されれば
LP/EP の保存には DVD オーディオが主流になるかも?
据え置き型では既に TASCAM から DV-RA1000
という驚異的なコスト・パフォーマンス機が発売されていますし。
・まとめ
オーディオ用 CD ライターを使う場合レコードやカセット・テープの音を直接 CD
に焼くことが出来ますので、針の上げ下げのノイズや曲間ノイズ等を気にしなければそのまま完成してしまいます。
細かいことを気にしない人、とにかく CD に焼ければそれでいい、という人にはうってつけの方法です。
きれいに仕上げたい人は、出来上がった CD をパソコンに取り込んで編集後焼き直します。
取り込み(リッピング)ソフトには Exact Audio Copy や CDex や CD2WAV を使用します。(Mac
では iTunes が標準)
パソコン上で WAVE ファイルに変換したら、今度は音声編集ソフト(俗に波形エディタなどと呼ばれます)で余分な部分のカットや音質・音量の調整等を行います。
WAVE ファイルを完成させたら、容量オーバーでないことを確認して再度 CD に焼いて完成です。
Windows XP ユーザーならフリーソフトの Windows
Media Player で音楽 CD を焼くことができます。
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